DMMビットコインは、DMM.comグループが運営していた日本の仮想通貨取引所で、特にレバレッジ取引に強みを持っていました。この記事では、DMMビットコインの手数料体系について詳しく解説し、入出金手数料や取引手数料、レバレッジ手数料など各種手数料の特徴をわかりやすく紹介します。また、他の主要取引所と比較しながら、DMMビットコインの手数料のメリットについても触れていきます。
DMMビットコインの基本的な手数料体系
DMMビットコインの手数料は、主に以下の項目に分かれています。
- 取引手数料(現物取引・レバレッジ取引)
- 入金手数料
- 出金手数料
- 暗号資産の入出庫(送金)手数料
- レバレッジ手数料(ポジション保有コスト)
取引手数料
DMMビットコインの取引手数料は、取引方法によって異なります。現物取引では「販売所」と「BitMatch注文」という2つの取引形態があります。
- 販売所取引:取引手数料は無料ですが、スプレッド(買値と売値の差)が実質的なコストとなります。スプレッドは市場状況により変動し、取引価格に影響します。
- BitMatch注文:DMMビットコイン独自の注文方法で、ユーザー同士の注文をマッチングさせる仕組みです。スプレッドが発生しない代わりに、取引数量に応じた手数料がかかります。例えばビットコインの場合、0.001BTCあたり約31円の手数料が設定されています。
レバレッジ取引の場合も、販売所取引はスプレッドがかかり、BitMatch注文では取引数量に応じた手数料が発生します。
入金手数料
日本円の入金手数料は、銀行振込およびクイック入金ともに無料です。ただし、銀行振込の場合は振込元の銀行が課す手数料は利用者負担となります。
出金手数料
日本円の出金手数料は無料で、ユーザーにとって資金の引き出しコストが抑えられています。
暗号資産の入出庫(送金)手数料
暗号資産の入出庫にかかる手数料も無料です。これにより、他のウォレットや取引所への送金コストを気にせず利用できる点が大きなメリットです。
レバレッジ手数料
レバレッジ取引におけるポジション保有コストは、ポジション金額の0.04%/日が目安です。これは他の主要取引所とほぼ同水準で、長期間ポジションを保有する場合のコストとして理解されます。
他の主要取引所との手数料比較
| 項目 | DMMビットコイン | GMOコイン | bitFlyer |
|---|---|---|---|
| 日本円入金手数料 | 無料(銀行手数料は自己負担) | 無料(銀行手数料は自己負担) | 無料(銀行手数料は自己負担) |
| 日本円出金手数料 | 無料 | 無料(大口出金は400円) | 220円~770円 |
| 暗号資産送金手数料 | 無料 | 無料 | BTC:0.0004BTCなど |
| 取引手数料(現物) | 販売所は無料(スプレッドあり)、BitMatchは数量に応じた手数料 | 取引所:Maker -0.01%、Taker 0.05% | 取引所:約定数量×0.01~0.15% |
| レバレッジ手数料 | ポジション金額の0.04%/日 | 建玉ごとに0.04%/日 | ポジション金額の0.04%/日 |
このように、DMMビットコインは入出金や送金にかかる手数料が無料である点が大きな特徴です。取引手数料はBitMatch注文を利用することでスプレッドを抑えられ、コスト面で有利な取引が可能でした。
DMMビットコインのBitMatch注文の特徴
BitMatch注文は、DMMビットコイン独自の注文方法で、ユーザー同士の注文をマッチングさせる仕組みです。通常の販売所取引ではスプレッドが発生しますが、BitMatch注文はスプレッドがなく、提示されたミッド価格(仲値)で取引が成立します。
この仕組みにより、ユーザーはより有利な価格で売買できる可能性が高まります。取引手数料は数量に応じて発生しますが、スプレッド分を考慮するとコストを抑えられるケースが多いです。
ただし、BitMatch注文は有効期限が30秒と短いため、注文が成立しない場合もあります。そのため、スピーディーな取引を求めるユーザーには販売所取引が適しています。
DMMビットコインの手数料無料サービスのメリット
- 入出金手数料無料:日本円の入金・出金が無料で、資金移動のコストを抑えられます。
- 暗号資産送金手数料無料:他のウォレットや取引所への送金が無料で行え、資産の移動がスムーズです。
- 取引手数料の選択肢:販売所のスプレッドかBitMatch注文の手数料かを選べるため、取引スタイルに応じてコストを最適化できます。
- レバレッジ手数料が業界標準:ポジション保有コストは他社と同等水準で、長期保有のコスト管理がしやすいです。
注意点と最新状況
2025年3月8日をもって、DMMビットコインのサービスは終了しており、新規口座開設は停止しています。既存ユーザーは資産の移管手続きが進められている状況です。このため、今後は他の取引所の利用を検討する必要があります。
しかし、DMMビットコインの手数料体系やBitMatch注文の仕組みは、他の取引所にも影響を与えており、手数料無料の入出金や送金サービスは業界のスタンダードとなりつつあります。
まとめ
DMMビットコインは、入出金や暗号資産送金の手数料が無料であること、独自のBitMatch注文によるスプレッドを抑えた取引が可能な点が大きな特徴でした。レバレッジ取引の手数料も業界標準で、ユーザーにとってコスト面で優れたサービスを提供していました。現在はサービス終了に伴い新規受付は停止していますが、その手数料体系は他の取引所の参考となる内容です。
DMMビットコインの手数料を徹底解説:入出金・送金無料の真相とBitMatch、サービス終了後の注意点をまとめました
DMMビットコインの手数料は、取引手数料、入出金手数料、送金手数料、レバレッジ手数料の各項目で無料または業界標準の水準に設定されており、ユーザーにとって使いやすいコスト体系を実現していました。特にBitMatch注文によるスプレッドの抑制は、取引コスト削減に貢献していました。



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