ORDI（オーディナルズ）とは？BRC-20で広がるビットコインNFTの仕組み・特徴・買い方

近年、ビットコインのブロックチェーン上で新たに注目を集めている仮想通貨「ORDI（オーディナルズ）」は、BRC-20トークンとして発行され、NFT（非代替性トークン）やトークンの作成を可能にする革新的なプロジェクトです。この記事では、ORDIの基本情報から技術的特徴、活用例、そして将来性まで幅広く解説します。

ORDI（オーディナルズ）とは？

ORDIは、ビットコインのブロックチェーン上に構築された初のBRC-20トークンの一つで、2023年5月にローンチされました。BRC-20とは、ビットコインの最小単位であるサトシ（1BTC=1億サトシ）にデジタル資産を記録するための新しいトークン規格です。ORDIはこの規格に準拠し、ビットコインのネットワーク上でNFTやその他のトークンを発行・取引できる仕組みを提供しています。

ORDIの総供給量は2100万枚で、これはビットコインの総供給量と同じであり、希少性を持つトークンとして設計されています。現在、ORDIは海外の主要な暗号資産取引所で取引されており、国内取引所ではまだ上場されていません。

Ordinalsプロトコルの技術的特徴

ORDIの基盤となる「Ordinalsプロトコル」は、ソフトウェアエンジニアのCasey Rodarmor氏によって開発されました。このプロトコルは、ビットコインの最小単位サトシに直接テキストや画像、音声、動画などのデータを埋め込むことを可能にします。これにより、ビットコインのブロックチェーン上にNFTをフルオンチェーンで記録できる点が大きな特徴です。

従来のNFTはイーサリアムなどのスマートコントラクトプラットフォーム上で発行されることが多かったのに対し、ORDIはビットコインの高いセキュリティと透明性を活かしながらNFTの発行を実現しています。これにより、データの改ざんや不正が極めて困難となり、信頼性の高いデジタル資産の管理が可能です。

ORDIの主な特徴

BRC-20トークンとしての機能：ビットコインのブロックチェーン上で発行されるトークンであり、交換可能な資産として機能します。
NFTやトークンの作成が可能：Ordinalsプロトコルを利用し、サトシ単位にJSON形式でデータを書き込むことで、唯一無二のNFTやトークンを作成できます。
高いセキュリティ：ビットコインのコンセンサスアルゴリズムであるプルーフ・オブ・ワーク（PoW）を採用し、不正や改ざんに強い安全性を誇ります。
希少性の確保：総供給量が2100万枚とビットコインと同じ上限が設定されており、価値の裏付けとなる希少性を持ちます。
透明性の高さ：NFTのデータがビットコインのブロックチェーンに直接記録されるため、完全な透明性が保証されます。

ORDIの活用例と応用分野

ORDIは、ビットコインのブロックチェーン上でNFTやトークンを作成できるため、さまざまな分野での応用が期待されています。以下は主な活用例です。

デジタルアートのNFT化：アーティストはORDIを使って作品を唯一無二のデジタル資産として発行し、所有権を証明できます。
ゲームアイテムのトークン化：ゲーム内のキャラクターやアイテムをNFT化し、ユーザー間での取引や所有権管理が可能になります。
デジタルコレクティブル：限定的なデジタルグッズや記念品をNFTとして発行し、コレクター市場を形成できます。
情報の永久保存：重要なデータや記録をビットコインのブロックチェーンに刻むことで、改ざん不可能な形で長期保存が可能です。

ORDIの購入方法と取引環境

ORDIは主に海外の暗号資産取引所で取り扱われており、日本の主要取引所ではまだ上場されていません。購入には、Bybit、OKX、Kucoinなどの海外取引所のアカウントが必要です。取引所での購入後は、対応するウォレットに保管し、NFTの作成や取引に利用できます。

また、Ordinals対応のウォレットやマーケットプレイスも増えており、NFTの発行や売買がより手軽に行える環境が整いつつあります。これにより、初心者でもORDIを活用したデジタル資産の管理がしやすくなっています。

ORDIの将来性と展望

ORDIはビットコインのブロックチェーン上でNFTやトークンを発行できる初のBRC-20トークンとして、今後のブロックチェーン技術の発展に大きな影響を与える可能性があります。ビットコインの高いセキュリティと透明性を活かしながら、新たなデジタル資産の流通を促進する点で注目されています。

さらに、ビットコインのネットワークを利用することで、既存のイーサリアムなどのプラットフォームとは異なる独自のエコシステムが形成されつつあります。これにより、より多様なユーザー層や開発者が参加し、NFTやトークンの新しい使い方やサービスが生まれることが期待されています。

また、ORDIの技術はデジタルアートやゲーム、コレクティブル市場だけでなく、情報の永続的な保存や証明書の発行など、幅広い分野での応用可能性を秘めています。これらの特徴が、今後のブロックチェーン技術の普及とともにさらなる成長を後押しすると考えられます。

ORDIの注意点と利用上のポイント

ORDIは革新的な技術を持つ一方で、まだ新しいプロジェクトであるため、取引環境や対応ウォレットの整備が進行中です。利用する際は、信頼できる取引所やウォレットを選び、セキュリティ対策を十分に行うことが重要です。

また、ビットコインのブロックチェーン上にデータを書き込むため、トランザクション手数料が変動することがあります。NFTの発行やトークンの送受信時には手数料を確認し、適切に管理することが求められます。

さらに、ORDIは日本の取引所での上場がまだ進んでいないため、購入や取引には海外取引所の利用が必要です。海外取引所の利用に慣れていない方は、事前に手順やリスクを理解しておくことが望ましいでしょう。

まとめ

ORDI（オーディナルズ）は、ビットコインのブロックチェーン上でNFTやトークンを発行できる初のBRC-20トークンとして注目されています。高いセキュリティと透明性を持つビットコインのネットワークを活用し、デジタル資産の新たな可能性を切り拓いています。NFTの作成やデジタルデータの永久保存など、多様な応用が期待されており、今後のブロックチェーン技術の発展に寄与する存在です。利用には海外取引所の活用が必要ですが、対応ウォレットやマーケットプレイスの拡充により、より多くのユーザーが参加しやすい環境が整いつつあります。