ビットコインを直接NISAで購入することはできません
2025年12月時点において、日本ではビットコインの投資信託やETFは金融庁により未承認のため、NISA口座を通じて直接購入することはできません。これは投資信託法の制約によるもので、ビットコインなどの暗号資産が現在の法制度では「有価証券」として扱われていないことが主な理由です。
日本のNISA制度は、上場株式、投資信託、ETFなど「金融商品取引法上の有価証券」に該当する商品のみを対象としています。一方、ビットコインをはじめとする暗号資産は「資金決済に関する法律」の対象として別の枠組みで規制されており、この法制度上の非対称性がNISA制度への組み込みを難しくしています。
米国との状況の違い
興味深いことに、米国では2024年1月にビットコイン現物ETFが承認され、機関投資家の参入が進んでいます。この動きは世界的な暗号資産市場の成熟を示す重要な事例となっています。しかし、日本ではまだこのような承認には至っていません。
米国での承認事例があるにもかかわらず、日本で同様の動きが進まない背景には、金融庁や財務省の慎重な姿勢があります。現時点では、NISAで暗号資産を認める具体的な検討は公には進められていないのが実情です。
NISAで購入できるビットコイン関連商品
ビットコインを直接購入できなくても、日本ではビットコイン関連の代替商品をNISA口座で購入する方法があります。最も現実的な選択肢は、ブロックチェーン関連ファンドをNISA成長投資枠で購入することです。
これらのブロックチェーン関連ファンドは、ビットコインやその他の暗号資産に関連する企業や技術に投資するものです。ビットコイン自体への直接投資ではありませんが、ブロックチェーン技術の発展に伴う利益を得られる可能性があります。
ただし、すべてのビットコイン関連ファンドがNISA対象というわけではありません。購入前に証券会社のウェブサイトでNISA対象かどうかを確認することが重要です。SBI証券や楽天証券などの大手証券会社では、NISA対象商品を検索できる機能を提供しています。
NISA口座でビットコイン関連商品を購入するメリット
NISA口座でビットコイン関連ファンドを購入する最大のメリットは、運用益が非課税になることです。通常の課税口座では、投資による利益に対して約20%の税金がかかりますが、NISA口座なら税金はゼロになります。
具体例を挙げると、100万円投資して200万円になった場合、通常の課税口座なら利益100万円に対して約20万円の税金がかかります。しかし、NISA口座なら税金は一切かかりません。この税制面での優遇は、長期的な資産形成において大きなメリットとなります。
さらに、NISA口座では損失の繰越控除も3年間認められています。これは、投資で損失が出た場合、その損失を翌年以降の利益と相殺できるという制度です。このような税制上の優遇措置により、NISA口座はビットコイン関連商品の購入に適した環境を提供しています。
2026年のNISA制度の概要
2026年のNISA制度では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠が用意されています。ビットコイン関連ファンドは成長投資枠での購入が対象となります。つみたて投資枠は、より安定した商品を対象としているため、ビットコイン関連商品は購入できません。
新NISAを始めるには、まず証券会社を選ぶ必要があります。SBI証券、楽天証券、マネックス証券など、複数の大手証券会社がNISA口座を提供しています。NISA口座の開設はマイナンバーカードがあれば最短即日で完了します。
2026年のNISA取引を開始するには、適切なタイミングで注文を出すことが重要です。楽天証券の場合、つみたて投資枠と成長投資枠での積立購入では、クレジット決済の場合は12月12日までに積立設定する必要があります。12月13日以降の設定分は2月の積立分として扱われます。
スポット購入(一度に購入する方法)の場合は、受渡日が2026年になるように注文を出すことで、2026年のNISA枠での取引となります。これは、注文日ではなく実際のお金のやり取りの受渡日が重要であることを意味しています。
ビットコイン関連商品選びのポイント
ビットコイン関連ファンドを選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮することが大切です。まず、そのファンドがNISA対象商品であることを確認することは必須です。次に、ファンドの運用方針や投資対象を理解することが重要です。
ブロックチェーン関連ファンドには、様々な種類があります。ビットコイン関連企業に特化したものもあれば、より広くブロックチェーン技術全般に投資するものもあります。自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切なファンドを選ぶことが成功の鍵となります。
また、複数のビットコイン関連ファンドに分散投資することも、リスク管理の観点から有効な戦略です。一つのファンドに集中投資するのではなく、複数のファンドに投資することで、リスクを分散させることができます。
今後のビットコインNISA化の可能性
現在、ビットコインをNISA対象にするには、制度設計の大幅な見直しが必要です。ビットコインを投資信託やETFなどの「証券化商品」として組み入れる場合でも、それをNISAで購入可能にするには、法制度の改正が不可欠です。
ただし、米国でのビットコインETF承認の事例や、世界的な暗号資産市場の成熟を考えると、将来的には日本でもビットコインがNISA対象になる可能性は完全には否定できません。次のような条件が整えば、議論が進む可能性があります。それは、金融庁や財務省、税制調査会における政策転換、国際的な規制動向の変化、そして市場からの要望の高まりなどです。
もし将来的にビットコインがNISA対象になれば、ビットコインの売却益は現在の「雑所得」としての総合課税(最高税率55%)から非課税になります。これは富裕層にとって非常に魅力的な選択肢となるため、政策決定者にとっても重要な検討課題となる可能性があります。
NISA口座での投資戦略
ビットコイン関連ファンドをNISA口座で購入する際には、投資戦略を立てることが重要です。一度に大量購入するのではなく、定期的に定額購入する「ドル・コスト平均法」を活用することをお勧めします。
この方法では、価格が高いときも安いときも定額購入することで、自然と購入価格を平準化することができます。結果として、高値で買うリスクを抑えられます。月3万円から10万円程度を無理のない範囲で積立設定することが、多くの投資家にとって現実的な選択肢となります。
また、NISA口座では商品の入れ替えが容易になっています。市場環境の変化に応じて、ビットコイン関連ファンドから他の成長投資枠対象商品への切り替えも可能です。この柔軟性は、長期的な資産形成において大きなメリットとなります。
証券会社選びのポイント
NISA口座を開設する証券会社を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮することが大切です。まず、取り扱っているビットコイン関連ファンドの種類と数を確認することが重要です。SBI証券や楽天証券などの大手証券会社は、豊富なビットコイン関連ファンドを取り扱っています。
次に、手数料体系を確認することも重要です。NISA口座での取引は非課税ですが、ファンドの運用管理費用(信託報酬)は発生します。低い信託報酬のファンドを選ぶことで、長期的なリターンを最大化することができます。
さらに、証券会社のサービス内容や使いやすさも考慮する価値があります。スマートフォンアプリの使いやすさ、カスタマーサポートの充実度、情報提供の質などは、投資体験に大きな影響を与えます。
税制面での優遇措置の活用
NISA口座でビットコイン関連ファンドを購入することで得られる税制面での優遇措置は、非常に大きなメリットです。通常の課税口座では、投資による利益に対して約20%の税金がかかりますが、NISA口座ではこの税金が完全に免除されます。
この優遇措置は、長期的な資産形成において複利効果を最大化するのに役立ちます。税金で減少する部分がないため、その分をさらに再投資に回すことができます。結果として、資産の成長速度が加速します。
また、NISA口座では損失の繰越控除が3年間認められています。これにより、投資で損失が出た場合でも、その損失を翌年以降の利益と相殺することで、税負担を軽減することができます。
ビットコイン関連商品の特性を理解する
ビットコイン関連ファンドに投資する前に、その特性を十分に理解することが重要です。ビットコイン関連ファンドは、ビットコイン自体への直接投資ではなく、ブロックチェーン技術に関連する企業や事業に投資するものです。
そのため、ビットコインの価格変動と完全に連動するわけではありません。ブロックチェーン技術の発展、関連企業の業績、市場環境など、複数の要因が影響します。この点を理解した上で、投資判断を行うことが大切です。
また、ビットコイン関連ファンドは、一般的な株式ファンドよりも変動性が高い傾向があります。短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を続けることが成功の鍵となります。
まとめ
ビットコインを直接NISAで購入することは、現在の日本の法制度では不可能です。しかし、ブロックチェーン関連ファンドをNISA成長投資枠で購入することで、ビットコイン関連の投資機会を得ることができます。NISA口座での購入により、運用益が完全に非課税になるという大きなメリットが得られます。米国でのビットコインETF承認の事例を見ると、将来的には日本でもビットコインがNISA対象になる可能性は完全には否定できません。現在のところは、代替商品を活用しながら、長期的な資産形成を進めることが現実的な選択肢となります。
ビットコインはNISAで買える?最新の現状とNISAで運用できる代替商品の選び方をまとめました
ビットコインを直接NISAで購入することはできませんが、ブロックチェーン関連ファンドという代替商品を通じて、ビットコイン関連の投資機会を得ることができます。NISA口座でこれらのファンドを購入すれば、運用益が完全に非課税になるという大きな税制上の優遇措置を享受できます。証券会社を選び、NISA口座を開設し、自分の投資目的に合ったビットコイン関連ファンドを選択することで、効率的な資産形成が可能になります。将来的にビットコインがNISA対象になる可能性もありますが、現在のところは代替商品を活用することが、ビットコイン関連投資をNISAで行う最も現実的な方法です。



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