はじめに
2025年1月にドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任して以来、仮想通貨業界全体が大きな転換期を迎えています。特にリップル(XRP)は、トランプ政権の親仮想通貨政策の恩恵を受け、市場環境が劇的に改善されました。本記事では、トランプ大統領の政策がリップルにもたらした影響と、業界全体における重要な動きについて詳しく解説します。
トランプ政権による規制環境の大転換
トランプ大統領の就任は、仮想通貨業界にとって歴史的な転換点となりました。前政権下では、証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長が仮想通貨に対して厳しい姿勢を示していましたが、2025年1月に正式に退任することが発表されました。この人事交代により、仮想通貨業界全体が大きく上昇に転じることになったのです。
トランプ政権は選挙期間中から仮想通貨業界への支援を表明しており、就任後もその姿勢を貫いています。政権発足から1年が経過した現在も、米国がデジタル資産に対して友好的な政策を継続・強化していくという方針が確認されています。この政策転換の背景には、技術流出に対する強い懸念と、ドル覇権をデジタル時代にも維持したいという国家戦略があります。
かつての民主党議員や規制当局による敵対的なアプローチは完全に転換され、現在は「イノベーションを阻害する規制の撤廃」が最優先事項となっています。証券取引委員会(SEC)や商品先物取引委員会(CFTC)の人事においても、トランプ氏の影響力は絶大であり、業界に理解のある人物が要職に就いたことで、CoinbaseやRippleといった米企業との対話路線が定着しました。
リップル社とトランプ政権の関係構築
リップル社は、トランプ政権との関係構築に積極的に取り組んでいます。2025年1月には、リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏が、1月20日に就任したトランプ大統領との会談を実施したと報道されました。この会談は、規制緩和に対する期待を大きく高めるものとなりました。
さらに、ガーリングハウス氏はトランプ大統領の就任式に出席し、政権との良好な関係を構築しています。リップル社は政治活動委員会(PAC)である「フェアシェイク」に多額の寄付を行うなど、政治的な影響力も強化しており、業界内での存在感を高めています。
これらの動きは、リップル社がトランプ政権下での規制環境の改善を最大限に活用しようとする戦略的な取り組みを示しています。政権との良好な関係は、今後の事業展開において大きなアドバンテージとなるでしょう。
リップルの実用性と国際送金への期待
リップルが注目される理由の一つは、その高い実用性にあります。国際送金や通貨間決済といった分野での活用が期待されており、これらは実際のビジネスニーズに基づいた実用的な用途です。トランプ政権の規制緩和政策により、こうした実用的な側面がより一層注目されるようになっています。
リップルのブロックチェーン技術は、従来の国際送金システムよりも迅速で低コストな決済を実現する可能性を持っています。このような実用的な価値が、機関投資家からの関心を集める要因となっており、業界全体の成長を牽引する力となっています。
ステーブルコイン「RLUSD」の承認と事業拡大
2024年12月、リップル社が開発した米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD(Ripple USD)」が、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から正式に承認されました。これは、リップルのエコシステム拡大において非常に重要なマイルストーンとなっています。
ステーブルコインの承認は、リップルが提供するサービスの幅を大きく広げるものです。RLUSDは米ドルに連動しているため、価格の安定性が保証されており、国際送金やビジネス決済での利用が期待されています。このような実用的なツールの提供により、リップルは単なる投機的な資産ではなく、実際のビジネスソリューションを提供する企業としての地位を確立しています。
ETF承認と機関投資家の参入
XRP現物ETFは2025年9月に米国で上場が開始されており、機関投資家からの資金流入が継続しています。2026年1月中旬時点で、累積純流入額は13.7億ドルに達しており、機関投資家からの関心の高さを示しています。
ETFの承認は、仮想通貨市場における重要な転換点です。従来、機関投資家は仮想通貨への投資に慎重でしたが、ETFという規制された投資商品の登場により、より多くの機関投資家がリップルへの投資を検討するようになりました。このような資金流入は、市場の成熟化と安定化をもたらすものとして期待されています。
規制環境の改善による長期的な成長期待
SEC裁判の終結により、リップルが長年抱えていた不確実性が解消されました。この法的な問題の解決は、リップルの今後の成長に向けた土台を整えるものとなっています。規制当局との対立が解消されたことで、リップルはより自由に事業を展開できるようになりました。
トランプ政権下での規制緩和政策と、SEC裁判の終結という二つの要因が重なることで、リップルは前例のない成長機会を得ています。これまで規制上の制約により実現できなかった事業展開が、今後は可能になる可能性が高いです。
米国の仮想通貨戦略における位置づけ
トランプ大統領は、米国が「惑星の仮想通貨首都」であることを改めて宣言しています。この発言は、米国が仮想通貨産業の中心地として位置づけられることを意味しており、リップルを含む米国の仮想通貨企業にとって有利な環境が形成されています。
政府レベルでのビットコイン保有、いわゆる「戦略的ビットコイン備蓄」構想も進行中です。これは、ビットコインをデジタル時代の「ゴールド」と同等に扱うという、米政府としての歴史的な認識変更を意味しています。このような国家レベルでの仮想通貨への取り組みは、業界全体の信頼性を大きく高めるものとなっています。
暗号資産作業部会とGENIUS法の成立
トランプ政権下では、暗号資産作業部会の設立や、ステーブルコインの連邦枠組みを確立したGENIUS法の成立など、いくつかの親仮想通貨措置が導入されました。これらの法制度の整備は、仮想通貨業界の健全な発展を促進するものとして期待されています。
GENIUS法の成立により、ステーブルコインに関する統一的な規制枠組みが確立されました。これにより、リップルのRLUSDを含むステーブルコインの発行・運用がより明確な法的基盤の上で行われるようになります。このような法制度の整備は、業界全体の成熟化を促進する重要な要素です。
リップル共同創業者による政治的活動
リップルの共同創業者であるクリス・ラーセンとティム・ドレイパーは、カリフォルニア州の政治に対して大きな影響力を行使しています。提案された富裕税に対抗するため、穏健派の議員を対象とした4000万ドルの政治イニシアチブ「グロー・カリフォルニア」を立ち上げました。
ラーセン氏は、リップルのホールディングスと仮想通貨による純資産が約150億ドルであり、個人的に3000万ドルを同組織にコミットすると見込まれています。このような政治的活動は、仮想通貨業界全体の利益を守るための戦略的な取り組みとして位置づけられています。
市場動向と価格変動の背景
リップルの価格は、トランプ政権の政策変化に大きく反応しています。2023年1月は約40円台で推移していましたが、2025年2月には一時400円台を推移するまでに上昇しました。この劇的な上昇は、規制環境の改善とトランプ政権の親仮想通貨政策の影響を反映しています。
2024年11月のトランプ氏の大統領選勝利により、仮想通貨市場全体が上昇に転じました。その後、ゲンスラー委員長の退任発表により、さらに大幅な上昇に繋がりました。一方で、2025年4月にはトランプ氏の関税政策からインフレ懸念が高まり、280円台まで下落するなど、マクロ経済要因による変動も見られています。
2025年7月には、米州でBTC準備金法案が広がったことやリップル社が米国法銀行免許を申請したこと、さらに裁判終結期待により、一時500円台まで上昇しています。このような価格変動は、市場が規制環境の改善と企業の事業展開に対して強い期待を寄せていることを示しています。
今後の展望と業界への影響
トランプ政権の親仮想通貨政策は、リップルを含む仮想通貨業界全体に大きな影響をもたらしています。規制環境の改善により、これまで実現できなかった事業展開が可能になり、機関投資家からの資金流入も加速しています。
リップルが提供する国際送金ソリューションやステーブルコインは、実際のビジネスニーズに基づいた実用的なサービスです。トランプ政権下での規制緩和により、これらのサービスの採用がより一層進む可能性が高いです。また、米国が仮想通貨産業の中心地として位置づけられることで、リップルを含む米国企業は競争上の優位性を得ることになります。
今後、暗号資産作業部会やGENIUS法などの法制度が本格的に機能し始めることで、業界全体の透明性と信頼性がさらに向上することが期待されています。このような環境の中で、リップルは実用的なソリューション提供者として、業界内での重要な役割を果たしていくでしょう。
まとめ
トランプ大統領の就任とその親仮想通貨政策は、リップルを含む仮想通貨業界に大きな転機をもたらしました。規制環境の改善、SEC裁判の終結、ETFの承認、そしてステーブルコイン「RLUSD」の正式承認など、複数のポジティブな要因が重なることで、リップルは前例のない成長機会を得ています。リップル社とトランプ政権の良好な関係、国際送金における実用性の高さ、そして機関投資家からの継続的な資金流入により、業界全体の成熟化と発展が期待されています。
トランプ政権がリップルを後押し:SEC裁判終結・RLUSD承認・ETF上場でXRPは次の局面へをまとめました
トランプ政権の親仮想通貨政策により、リップルは規制上の不確実性から解放され、実用的なソリューション提供者としての地位を確立しつつあります。国際送金やステーブルコイン事業の展開、機関投資家からの資金流入の加速、そして米国が仮想通貨産業の中心地として位置づけられることで、リップルは業界全体の成長を牽引する重要な企業として機能していくでしょう。今後の規制環境の整備と事業展開の進展により、仮想通貨業界全体がより成熟した市場へと発展していくことが期待されています。



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