リップル編みは、かぎ針編みの世界で人気の美しい波模様やジグザグ模様を生み出すテクニックです。この編み方は、さざ波のような優雅な曲線を描き、ブランケットやスヌード、バッグなどのアイテムに立体感と動きを与えます。初心者から上級者まで楽しめる汎用性の高さが魅力で、さまざまな糸や色を使ってオリジナル作品を作ることができます。この記事では、リップル編みの基本的な編み図から応用例、作り方のポイントまで詳しく解説します。
リップル編みの魅力とは
リップル編みは、英語で「ripple stitch」と呼ばれることが多く、水面に広がるさざ波をイメージした模様が特徴です。この編み地は、山と谷が交互に現れるジグザグパターンで、視覚的にダイナミックな印象を与えます。平らな生地とは異なり、凹凸が生まれることで立体感が出て、触り心地も豊かになります。特に、グラデーションカラーの糸を使うと、波のうねりがより美しく強調され、目を引く作品に仕上がります。
この模様の最大の魅力は、編みやすさと汎用性にあります。基本的なステッチを繰り返すだけで美しいパターンが完成するため、かぎ針編みの入門者でも挑戦しやすいのです。また、ブランケットやショール、スヌードなどの大物から、小さなコースターやミニバッグまで幅広く応用可能です。夏向きの軽やかな糸から冬向きの暖かな毛糸まで、素材を選ばない点も人気の理由です。
リップル編みの種類とバリエーション
リップル編みにはいくつかのバリエーションがあり、それぞれ微妙な違いで独特の表情を生み出します。代表的なものは「グラニー・リップル」や「オールドリップル」、「3Dリップル」などです。
グラニー・リップルは、伝統的なグラニー・ステッチを基調にジグザグの波を加えたもので、ヴィンテージ感あふれる柔らかな風合いが特徴です。このパターンは、チェーンステッチとダブルクロッシェ(長編み)を基本に、初心者でも扱いやすい設計になっています。サンプルとして、中程度の重さの糸と5.5mmのかぎ針を使えば、幅約20cmのストリップが簡単に作れます。
一方、オールドリップルはクラシックな波模様で、細編みを基盤にファン状の要素を組み合わせた「ビンテージファンリップル」も人気です。このタイプは、段ごとに線が2段ずつ広がるような視覚効果があり、ブランケットに最適です。並太の糸を使い、適切なサイズのかぎ針を選べば、ミニサイズからフルサイズまで調整可能です。
さらに進化した3Dリップルは、ギザギザの立体的な模様が魅力で、スヌードやカフスにぴったりです。長編みを複数重ねることで厚みと動きが生まれ、軽くてフワフワした質感が楽しめます。不織布の糸を使ったグラデーションカラー版では、ひらひらとした軽やかさが際立ち、バッグなどの小物に活用されています。
リップル編みの基本編み図
ここでは、初心者向けのシンプルなリップル編みの編み図を紹介します。全体の幅を調整しやすくするために、18目分の繰り返しパターンを基にしています。使用する糸は並太、かぎ針は4.5mm〜5.5mmがおすすめです。
材料
- 並太または中細の毛糸(お好みでグラデーション糸)
- かぎ針(糸の太さに応じて4.0mm〜6.0mm)
- はさみ、糸通し針
基礎編み図(1段繰り返しのパターン)
始めの鎖編み: 18の倍数+3の鎖編みで基礎行を作ります。例えば、ブランケット幅30cmなら、54鎖+3鎖(計57鎖)からスタート。
1段目: 3鎖(1長編み相当)で立ち上がり、*次の鎖2目に2長編み、鎖2、次の鎖に2長編み、鎖2、次の鎖に3長編み、鎖2、次の鎖に2長編み、鎖2、次の鎖に2長編み、鎖2、次の鎖に1長編み*を繰り返し、最後の鎖目に1長編み。左右返し。
この段で、山(3長編み)と谷(1長編み)が形成され、基本の波形が出ます。ポイントは、鎖の数を正確に保つことで、ジグザグが均等になります。
2段目: 3鎖で立ち上がり、*鎖2飛ばして次の目に3長編み、鎖1、次の目に2長編み、鎖1、次の目に1長編み、鎖1、次の目に2長編み、鎖1、次の目に3長編み、鎖2、次の目に3長編み*を繰り返し、調整して段末を整えます。
以降、1段目と2段目を交互に繰り返すだけで、リップル模様が広がります。段を重ねるごとに波が連なり、立体感が増していきます。
応用:Vステッチを加えたリップル
Vステッチとは、1箇所に長編みを2本立てるテクニックで、リップルをよりシャープにします。境目に針を入れ、未完成の長編みを交互に作ることで、谷部分が強調されます。例えば、境目の足が集まる箇所に針を入れ、2回巻き込んで引き抜き、隣の境目に同じく行います。最後に1本の鎖でつなげばVステッチ完成です。この方法で編むと、透け感のある軽やかなリップルが生まれます。
リップル編みのコツと注意点
美しいリップル編みを仕上げるためのコツをいくつか紹介します。
1. 糸の張りを均等に: 鎖編みや長編みの張りが緩むと波が崩れやすいので、指で軽く引っぱりながら編みましょう。初心者はゆっくり編んで形を確認しながら進めると良いです。
2. 段末の調整: 繰り返しパターンが終わった後、鎖や長編みで高さを合わせて段末を止めます。ブースト(高さ上げ)として鎖3を使うとスムーズです。
3. 色替えのタイミング: グラデーションを楽しむなら、谷部分で色を変えると自然な移行になります。3色以上の糸を交互に使うと、波がカラフルに輝きます。
4. 立体感を出すために: 長編みを後ろループだけにしたり、フロントポスト/バックポストを加えると3D効果が高まります。スヌードの場合、内側に長く巻けるよう余裕を持たせましょう。
また、編み始めの結び目をしっかり作り、ねじれを防ぐために回転させて固定します。これで端がきれいに揃います。
リップル編みを使ったおすすめ作品例
1. ミニブランケット
オールドリップルで編むミニブランケットは、ベビー用やソファアクセントに最適です。並太糸で20段ほど編めば、40cm四方の可愛い一枚が完成。模様が簡単なので、編みながらリラックスできます。
2. 3Dリップルスヌード
ギザギザの3D模様でロングスヌードを作りましょう。長編みを3つ重ねることで厚みが出、春先まで活躍。グラデーション糸で編むと、巻き方次第で表情が変わります。2重巻きや片側巻きがおすすめです。
3. グラデーションバッグ
不織布の糸3色を使い、リップル模様で立体バッグを。軽くてひらひらした質感がユニークで、パープルからピンクへの変化が美しいです。持ち手部分も同じ模様で統一するとおしゃれです。
4. ビンテージファンリップルショール
細編みを基調にファンと波を組み合わせたショールは、エレガント。夏の羽織りにぴったりで、肩に軽くかけると波模様が優しく揺れます。
これらの作品は、どれも基本パターンを基にサイズを変えるだけで作れます。まずは小さなサンプルを作って模様を掴み、本編みに移行しましょう。
リップル編みの歴史と背景
リップル編みは、古くからかぎ針編みの伝統模様として親しまれてきました。グラニー・ステッチの派生形で、20世紀のヴィンテージパターンに多く見られます。日本では、さざ波を連想させる名前が定着し、現代のハンドメイドシーンで復活しています。海外では「chevron stitch」とも呼ばれ、ブランケットパターンの定番です。
この模様の魅力は、繰り返しのリズムにあります。編む過程で自然と集中力が上がり、完成した時の達成感が大きいのです。動画チュートリアルも豊富で、後編では境目の拾い方やVステッチの詳細が視覚的に学べます。
よくある失敗と解決法
リップル編みでつまずきやすい点を挙げます。
- 波が曲がる: 鎖の数を数え間違え。1段ごとに鎖数を確認。
- 端が波打つ: 段末の高さが低い。立ち上がりの鎖を増やす。
- 模様が平坦: 長編みの高さが不均等。針を深く入れて引き抜く。
- 色がくすむ: 濃淡のコントラストを強く。明るい色を谷に。
これらを意識すれば、プロ級の仕上がりになります。練習用に余り糸でストリップを作ってみてください。
高度なテクニック:カスタマイズアイデア
基本をマスターしたら、以下のようにアレンジを。
ポストステッチ追加: フロントポスト長編みでリブ状の凹凸を。スヌードの縁に最適。
スパイクステッチ: 前の段の谷まで針を伸ばすと、ダイナミックな波に。
フリンジ付け: 端にフリンジを加え、波の動きを強調。
これでオリジナルリップルが完成。SNSでシェアしたくなる作品になります。
リップル編みの素材選び
最適な糸を選ぶと仕上がりが格段に向上します。
- コットン系: 夏のブランケットやバッグに。吸湿性が高く涼しい。
- アクリル毛糸: 初心者向け。柔らかく大物に。
- 不織布: 軽量バッグに。ひらひら感抜群。
- アルパカ混: 冬スヌードに。暖かみのある立体感。
かぎ針は糸の太さに合わせ、ゆとりを持って選んでください。太い針でゆるく編むと波が美しく出ます。
まとめ
リップル編みは、シンプルな繰り返しで美しい波模様を生む魅力的なかぎ針テクニックです。初心者でも基本編み図を覚えれば、ブランケットからバッグまで多彩な作品が作れます。コツを押さえ、素材を工夫すれば、あなただけのオリジナルが生まれます。ぜひ挑戦して、手編みの楽しさを満喫してください。
図解で学ぶリップル編み:初心者向け編み図・コツ・応用アレンジまとめをまとめました
この編み図を活用し、さまざまなサイズや色でアレンジを楽しんでください。練習を重ねるごとに上達し、リラックスした時間が増えます。ハンドメイドライフをより豊かにするリップル編みで、創造性を発揮しましょう。



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