仮想通貨の税金計算入門:総平均法・移動平均法でわかる所得計算と確定申告のポイント

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コラム

仮想通貨取引と税金の基本的な考え方

仮想通貨(暗号資産)の取引を行う際、多くの人が見落としがちなのが税金の問題です。仮想通貨で利益を得た場合、その利益に対して税金が発生することになります。仮想通貨取引による所得は「雑所得」として分類され、給与所得などの他の所得と合算して計算される総合課税の対象となります。これは株式投資やFXとは異なる税務上の取り扱いであり、理解することが重要です。

仮想通貨の取引で1円でも利益が生じた場合、その利益には税金がかかります。保有しているだけでは課税対象にはなりませんが、法定通貨への換金、他の暗号資産への交換、決済に使用した場合など、利益が確定した時点で税務上の対象となるのです。また、エアドロップなどで新たな暗号資産を取得した場合も、その時点での時価が所得として計上されます。

仮想通貨の所得計算方法

仮想通貨取引による利益を正確に計算するためには、取得価額を適切に算出することが必須です。日本の税務上、取得価額の計算方法として「総平均法」と「移動平均法」の2つの方法が認められています。

総平均法は、1年間の取得総額を取得総数量で割って平均取得単価を算出する方法です。例えば、1月に100万円で1ビットコインを購入し、6月に150万円で1ビットコインを購入した場合、平均取得単価は125万円となります。この方法は計算が比較的シンプルで、年間を通じた取引全体を俯瞰しやすいという特徴があります。

一方、移動平均法は取引ごとに平均取得単価を更新していく方法です。先ほどの例では、1月の購入時点では100万円が単価となり、6月の購入後は125万円に更新されます。この方法は取引の都度計算が必要となるため手間がかかりますが、より細かい管理が可能です。

どちらの方法を選択するかは納税者の判断に委ねられていますが、一度選択した方法は継続して使用することが原則です。国税庁では両方法に対応した計算書をエクセル形式で提供しており、これらを活用することで計算の正確性を高めることができます。

仮想通貨にかかる税金の種類と税率

仮想通貨取引から生じた利益に対しては、複数の種類の税金が課せられます。主なものは所得税、住民税、そして復興特別所得税です。

所得税は累進課税制度が採用されており、課税所得金額に応じて段階的に税率が変わります。最も低い税率は5%で、課税所得が1,000円から194万9,000円までの範囲に適用されます。課税所得が増えるにつれて税率も上昇し、最高で45%に達します。この累進課税の仕組みにより、所得が多いほど税負担が重くなる構造になっています。

住民税は全国一律で10%の税率が適用されます。所得税のように段階的に変わることはなく、一定の税率で計算されるため、計算がシンプルです。

復興特別所得税は、東日本大震災の復興財源確保を目的として導入された税金で、所得税額に対して2.1%が上乗せされます。これは所得税と一体で計算されることが多いです。

これら3つの税金を合計すると、仮想通貨取引による利益に対して最低で約15.1%、最高で約55.9%の税率が適用される可能性があります。例えば、年収700万円の給与所得がある人が仮想通貨取引で300万円の利益を得た場合、所得税が約61万円、住民税が30万円となり、合計で約91万円の税金が発生することになります。

確定申告が必要な場合

仮想通貨取引を行った場合、すべての人が確定申告をする必要があるわけではありません。確定申告の要否は、職業や他の所得の有無によって異なります。

給与所得のみのサラリーマンの場合、仮想通貨取引による雑所得が20万円を超えた場合に確定申告が必要となります。逆に20万円以下であれば、確定申告をする義務はありません。ただし、医療費控除や寄附金控除など、他の理由で確定申告をする場合は、20万円以下の雑所得であっても申告する必要があります。

自営業者や複数の所得がある人の場合は、雑所得の金額に関わらず、仮想通貨取引による所得を含めて確定申告をしなければなりません。また、損失が生じた場合でも、他の所得との損益通算を行うために確定申告をすることが有利な場合があります。

所得税額の具体的な計算手順

仮想通貨取引による所得税額を計算する際には、いくつかのステップを踏む必要があります。以下に具体的な計算例を示します。

まず、仮想通貨取引による利益を計算します。総平均法または移動平均法を用いて取得価額を算出し、売却価額から取得価額を差し引いて利益を求めます。次に、この利益から必要経費を差し引いて雑所得を算出します。

次のステップは、総所得金額の計算です。仮想通貨による雑所得に、給与所得や不動産所得、譲渡所得など他の所得を合算して総所得金額を求めます。

その後、課税所得金額を計算します。総所得金額から基礎控除(48万円)、社会保険料控除、医療費控除、生命保険料控除など、各種の所得控除を差し引いた金額が課税所得金額となります。

最後に、課税所得金額に適切な税率を適用して所得税額を計算します。例えば、給与所得が356万円(年収500万円から給与所得控除を差し引いた額)で、仮想通貨による雑所得が50万円の場合、総所得金額は406万円となります。基礎控除の48万円を差し引くと、課税所得金額は358万円です。この金額に対して20%の税率が適用され、控除額42万7,500円を差し引くと、所得税額は約29万6,500円となります。

仮想通貨の取得価額計算の重要性

仮想通貨取引における税金計算の中でも、特に重要なのが取得価額の正確な計算です。取得価額が正確でなければ、利益の計算も誤ってしまい、結果として過剰な税金を支払うことになったり、逆に過少申告となったりする可能性があります。

複数回にわたって仮想通貨を購入している場合、各回の購入価格と数量を正確に記録しておくことが必須です。取引所の取引履歴やウォレットの記録を保存し、いつでも参照できるようにしておくことをお勧めします。

また、異なる種類の暗号資産を取引している場合、それぞれの資産ごとに取得価額を計算する必要があります。ビットコインとイーサリアムを同時に保有している場合、それぞれについて独立した計算を行わなければなりません。

税金対策と今後の制度変更

仮想通貨取引による税負担は相当なものになる可能性があります。現在、仮想通貨による利益は最大で約55.9%の税率が適用されるため、大きな利益を得た場合には多額の税金が発生します。

この状況を踏まえて、金融庁は令和8年度(2026年度)の税制改正として、仮想通貨による収益を株式投資やFXと同様の申告分離課税にする要望を正式に提出しています。申告分離課税が実現すれば、仮想通貨の利益に対して一律20.315%の税率が適用されることになり、現在の最高税率と比べて大幅な軽減となる可能性があります。

税制改正の動向を注視しながら、現在の制度下での適切な税務申告を行うことが重要です。

記録管理と確定申告の準備

仮想通貨取引による税金を正確に計算するためには、日頃からの記録管理が不可欠です。取引所での売買記録、ウォレットへの送受信記録、交換取引の記録など、すべての取引について詳細な情報を保存しておく必要があります。

多くの取引所では取引履歴をダウンロードできる機能を提供しており、これらのデータを活用することで計算の効率化が可能です。また、専門の税務計算ツールやソフトウェアを利用することで、複雑な計算を自動化することもできます。

確定申告の時期が近づいたら、1年間の取引データを整理し、総平均法または移動平均法を用いて利益を計算します。その際、国税庁が提供している計算書を活用することで、より正確で信頼性の高い計算が実現できます。

まとめ

仮想通貨取引による利益は「雑所得」として分類され、給与所得などの他の所得と合算して総合課税の対象となります。最低で約15.1%、最高で約55.9%の税率が適用される可能性があり、適切な税務申告が重要です。取得価額の計算には総平均法と移動平均法の2つの方法があり、どちらを選択するかは納税者の判断に委ねられています。給与所得のみのサラリーマンの場合、雑所得が20万円を超えた場合に確定申告が必要となります。正確な記録管理と計画的な税務申告により、仮想通貨取引による税負担を適切に管理することができます。

仮想通貨の税金計算入門:総平均法・移動平均法でわかる所得計算と確定申告のポイントをまとめました

仮想通貨取引を行う際には、税金に関する知識を持つことが極めて重要です。利益が生じた場合、その利益に対して適切に税金を計算し、期限内に確定申告を行うことが法的な義務となります。総平均法または移動平均法を用いた正確な取得価額の計算、複数の税金(所得税、住民税、復興特別所得税)の理解、そして自分の状況に応じた確定申告の要否の判断が必要です。日頃からの丁寧な記録管理と、税務に関する最新情報の確認により、仮想通貨取引による税務リスクを最小限に抑えることができます。今後の税制改正の動向にも注視しながら、適切な税務対応を心がけることが、安心して仮想通貨取引を行うための基盤となるのです。

※診断結果は娯楽を目的としたもので、医学・科学的な根拠はありません。
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