暗号資産取引で利益を得た方は、確定申告を通じて適切に税務処理を行うことが重要です。この記事では、暗号資産確定申告記入例を具体的に解説し、読者の皆さんがスムーズに申告を進められるようステップバイステップでガイドします。2026年現在の最新情報を基に、初心者から上級者まで役立つ内容をお届けします。
暗号資産確定申告の基本知識
暗号資産(仮想通貨)の取引による利益は、税法上雑所得として扱われます。売却益や交換益、決済利用時の利益などが対象となり、これらを正確に計算して申告する必要があります。保有しているだけでは課税されませんが、取引で利益が出た場合に申告義務が生じます。特に、給与所得者で年末調整済みの方は、暗号資産の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。
申告が必要な主なケースは以下の通りです。
- 暗号資産を日本円に換金して利益が出た場合
- 暗号資産同士の交換で利益が生じた場合
- 暗号資産を使って商品やサービスを購入し、利益が発生した場合
- マイニングやエアドロップなどの報酬を得た場合
これらの取引を正確に記録し、損益を計算することが第一歩です。複数の取引所を利用している場合、それぞれの取引履歴をすべて集めましょう。
確定申告に必要な書類の準備
申告前に、以下の5つの必須書類を揃えましょう。これらを保管しておくことで、後々の税務調査にも対応できます。保管期間は青色申告で7年、白色申告で5年です。
| 書類名 | 入手・作成方法 |
|---|---|
| 確定申告書(第一表・第二表) | 国税庁サイトからダウンロードまたはe-Taxで作成 |
| 源泉徴収票 | 勤務先から入手(給与所得者のみ) |
| 年間取引報告書 | 各取引所のアカウントからダウンロード |
| 暗号資産の計算書 | 国税庁提供のExcelフォーム(総平均法用・移動平均法用)で作成 |
| 本人確認書類・マイナンバー関連書類 | マイナンバーカードや通知カードなど |
年間取引報告書は、取引所が提供する重要な資料で、売買履歴や保有数量、手数料などが記載されています。これを基に損益計算を進めます。また、取引手数料の領収書やエアドロップの記録も忘れずに集めましょう。
暗号資産の損益計算方法
申告の核心は損益計算です。国税庁が提供する「暗号資産の計算書」を活用しましょう。主な計算方法は総平均法と移動平均法の2つで、取引所ごとのデータを転記するだけで自動計算されます。
計算の流れは以下の通りです。
- 取引所から年間取引報告書をダウンロード
- 年初保有資産の枚数と取得単価を記録
- すべての取引履歴(CSVやPDF)を計算書に転記
- 収入金額、必要経費、所得金額を自動算出
例えば、ビットコインを売却した場合、取得価額から売却価額を引いた差額が所得となります。複数の通貨を扱う場合は、通貨ごとに計算し、合計を求めます。ツールを使うとミスを防げます。
確定申告書の記入例:第一表
国税庁の確定申告書第一表は、収入全体をまとめる表です。ここに暗号資産の所得を記入します。以下に具体的な記入例を示します。
収入金額等欄の記入方法:
- 「雑」の「その他(ク)」の区分欄に「2」を記入(暗号資産のみの場合)
- 個人年金保険もある場合は「3」を記入
- 暗号資産の計算書から算出した収入金額を該当欄に転記
例えば、暗号資産の収入金額が500,000円の場合、そのまま記入します。源泉徴収税額がある場合は、還付を受けられるよう「所得の内訳」欄にも記入しましょう。

(イメージ:収入金額等欄で雑所得のその他(ク)に区分2と金額を記入)
確定申告書の記入例:第二表
確定申告書第二表では、所得の内訳を詳細に記載します。暗号資産の取引所ごとの情報を明記しましょう。
所得の内訳欄の記入方法:
- 所得の種類: 雑
- 種目: 暗号資産
- 取引所の名称と所在地を記入
- 取引所ごとの収入金額を記載(複数取引所の場合、それぞれ記入)
例:取引所A(所在地:東京都)で300,000円、取引所B(所在地:大阪府)で200,000円の場合、2行に分けて記入します。これにより、税務署が取引内容を把握しやすくなります。
| 所得の種類 | 種目 | 名称・所在地 | 収入金額 |
|---|---|---|---|
| 雑 | 暗号資産 | 取引所A(東京都) | 300,000 |
| 雑 | 暗号資産 | 取引所B(大阪府) | 200,000 |
この記入により、申告書の正確性が向上し、還付金の計算もスムーズになります。
e-Taxを使った記入例と手順
オンライン申告のe-Taxは便利で、対話形式で進められます。マイナンバーカードを準備し、国税庁サイトから開始しましょう。
- 「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、「作成開始」をクリック
- 提出方法を選択(e-Taxまたは印刷)
- 年分を選択後、収入入力画面へ
- 雑所得(その他)を選択し、種目で「暗号資産」を選ぶ
- 実現損益額(プラスの場合)を入力
- 所得控除(社会保険料など)を追加
- 確認画面でエラーなく提出
e-Taxの場合、「業務に該当しますか?」の質問に該当しないを選択(原則)。入力後、自動で第一表・第二表に反映されます。
申告の流れ全体像
確定申告の全体フローを図解します。
- 取引報告書の入手:各取引所からダウンロード
- 計算書の作成:Excelで損益計算
- 申告書の記入:第一表・第二表に転記
- 提出:e-Taxまたは郵送・持参
- 納税:申告後1か月以内に納付(振込や口座振替)
損益通算は他の所得との間でできませんが、暗号資産同士の損益は通算可能です。赤字の場合は3年間繰越控除が適用される場合もあります。
よくある記入ミスと回避策
申告ミスを防ぐために、注意点をまとめます。
- 区分番号の誤記入:暗号資産のみなら「2」を確実に
- 取引所情報の漏れ:全取引所をリストアップ
- 経費の忘れ:手数料を必要経費に含める
- 計算方法の統一:1種類の方法(総平均法など)で通年統一
これらをチェックリスト化し、事前確認を習慣づけましょう。
ツール活用で効率化
国税庁のExcel以外に、取引所提供のツールや会計ソフトを併用すると便利です。CSVインポート機能でデータを自動入力でき、記入例をシミュレーションできます。初心者の方は、無料の計算ツールから始めましょう。
複数取引所の記入例
国内外の複数取引所を使っている場合の記入例です。第二表に取引所ごとに列を追加。
| 取引所 | 収入金額 | 必要経費 | 所得金額 |
|---|---|---|---|
| 国内取引所X(東京) | 1,000,000円 | 50,000円 | 950,000円 |
| 海外取引所Y(米国) | 500,000円 | 20,000円 | 480,000円 |
| 合計 | 1,500,000円 | 70,000円 | 1,430,000円 |
海外取引も日本居住者は申告対象です。為替レートは取引日のレートを使用。
マイニング・エアドロップの記入例
マイニング報酬は取得時点の時価で収入計上。例:報酬100万円相当の場合、雑所得として第一表に記入。第二表で「マイニング」と種目を明記。
節税ポイント
申告を通じて還付金を受け取れるチャンスもあります。源泉徴収税額を正確に記入し、控除を最大化しましょう。青色申告で65万円控除も検討を。
提出後の納税方法
申告後、税額が発生したら金融機関振込やe-Tax口座振替で納付。期日は3月15日(2026年分の場合、2027年3月頃)。
まとめ
暗号資産確定申告は、正確な記入で誰でもクリアできます。年間取引報告書と計算書を活用し、第一表・第二表の雑所得欄を丁寧に埋めましょう。e-Taxの対話形式でミスを防ぎ、還付も狙えます。
暗号資産の確定申告書類と記入方法をわかりやすく解説をまとめました
この記事の記入例を実践すれば、2026年の申告がスムーズに完了。取引履歴を今から整理し、税務コンプライアンスを強化して、安心の資産運用を続けましょう。読者の皆さんの成功を応援します。



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