イーサリアムは持ってるだけで利益が出るのか?
「イーサリアムを買ったけど、持ってるだけで増えるの?」という疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、イーサリアム(ETH)はただウォレットに放置しているだけでも値上がり益(キャピタルゲイン)を狙えるほか、ステーキングやレンディングといった仕組みを活用すれば、保有しているだけで報酬を受け取ることも可能です。
イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額第2位の暗号資産であり、DeFi(分散型金融)やNFTなど幅広いエコシステムを持つプラットフォームです。そのため、長期的な成長への期待から「ガチホ(長期保有)」する投資家が非常に多い銘柄でもあります。
この記事では、イーサリアムを持っているだけで利益を得る方法や、長期保有のメリット・デメリット、税金の扱い、そして今後の将来性まで詳しく解説していきます。
イーサリアムを持ってるだけで稼ぐ3つの方法
1. 値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う長期保有
もっともシンプルな方法が、イーサリアムを購入して長期間保有し続ける「ガチホ」戦略です。仮想通貨の世界では「HODL(ホドル)」とも呼ばれ、短期的な価格変動に一喜一憂せず、将来の大きな値上がりを待つスタイルです。
たとえば、2020年1月にイーサリアムを購入して保有し続けた場合、その後の価格上昇により大きなリターンを得られたケースが報告されています。もちろん過去の実績が将来を保証するものではありませんが、イーサリアムの成長ポテンシャルに賭ける投資家は世界中に存在します。
ガチホのメリットは、専門的な知識がなくても始められること、そして頻繁な売買がないため取引コストを抑えられることです。購入後は基本的に放置するだけなので、忙しい方にも向いている投資スタイルと言えるでしょう。
2. ステーキングで報酬を受け取る
イーサリアムを持っているだけで収益を得るもう一つの方法が、ステーキングです。ステーキングとは、保有するETHをイーサリアムネットワークに預け入れることで、ブロックチェーンの運用に貢献し、その対価として報酬を受け取る仕組みです。
イーサリアムは2022年にProof of Work(PoW)からProof of Stake(PoS)へ移行しました。これにより、ETHを保有してステーキングに参加するだけで、年率2〜4%程度の利回りを得られるようになっています。
国内の主要取引所では、以下のようなステーキングサービスが提供されています。
- GMOコイン:イーサリアムのステーキングに対応。対象通貨を保有するだけで自動的に報酬が発生し、特別な手続きは不要
- bitFlyer:2026年1月時点でイーサリアムのステーキング年利率は約2.77%(取引所受取分)、ユーザーへの分配は約1.94%
- SBI VCトレード:ステーキング報酬の実績としてイーサリアムで年率3%台の報酬を記録
- Coincheck:イーサリアムのステーキングサービスを提供し、保有するだけで報酬を獲得可能
多くの取引所では、資産のロックが不要で、いつでも売却や送付が可能という柔軟性があるのも嬉しいポイントです。銀行預金とは比較にならない利回りが得られる可能性がある一方で、暗号資産特有のリスクも存在するため、余裕資金での運用が基本です。
3. レンディング(貸暗号資産)で利息を得る
もう一つの「持っているだけで増やす」方法が、レンディング(貸暗号資産)です。これは、保有するイーサリアムを取引所やレンディング事業者に貸し出し、一定期間後に利息付きで返還してもらう仕組みです。
レンディングの利率は事業者によって大きく異なります。
- 国内取引所系:年利1〜5%程度。金融庁登録済みで安全性が高い
- レンディング専門業者:年利8〜12%と高利回りが期待できるが、金融庁未登録の場合もあるためリスクの見極めが重要
たとえば、SBI VCトレードの貸コインサービスでは年間金利0.1〜4.0%で36銘柄に対応しています。一方、専門事業者では8%以上の利率を提示しているところもあります。
レンディングはステーキングと比較して利率が高い傾向にありますが、貸出期間中は原則として引き出しができないため、急な価格変動時に売却できないリスクがある点には注意が必要です。
イーサリアムを長期保有するメリット
専門知識がなくても始められる
イーサリアムのガチホは、チャート分析やテクニカル指標の知識がなくても実践できる投資方法です。国内の仮想通貨取引所に口座を開設し、ETHを購入するだけで完了します。短期トレードのように常に相場を監視する必要がないため、本業が忙しい方でも無理なく続けられます。
取引コストを抑えられる
頻繁に売買を繰り返すと、その都度スプレッドや手数料が発生します。一方で長期保有であれば、購入時の一度きりのコストで済むため、トータルの取引コストを大幅に抑えることが可能です。これは長期的なリターンに大きく影響するポイントです。
ステーキング・レンディングと組み合わせられる
前述のとおり、持っているだけのETHをステーキングやレンディングに回すことで、追加の収益を得られるのは大きなメリットです。値上がり益を狙いながら、同時にインカムゲインも得られるという二重のメリットがあります。
イーサリアムのエコシステムが成長している
イーサリアムは単なる暗号資産ではなく、スマートコントラクトを基盤とした巨大なプラットフォームです。DeFiの預かり資産(TVL)は暗号資産業界で最大規模を誇り、全NFTコントラクトの約62%がイーサリアム上で動いています。また、ステーブルコイン決済量も急速に拡大しており、実用的な基盤としての地位は年々強固になっています。
こうしたエコシステムの拡大は、ETHの需要を支える根本的な要因となるため、長期保有者にとっては追い風と言えるでしょう。
イーサリアムを長期保有するデメリット・注意点
結果が出るまでに時間がかかる
長期保有の最大のデメリットは、利益を実感するまでに数年単位の時間がかかる可能性があることです。短期トレードのようにすぐに結果が出るわけではないため、忍耐力が求められます。途中で大きな下落があっても慌てずに保有し続ける精神的な強さも必要です。
売るタイミングの判断が難しい
ガチホは「いつ売るか」の判断が非常に難しい投資法です。もう少し待てばさらに上がるかもしれない、あるいは今が天井かもしれないという葛藤が常につきまといます。出口戦略をあらかじめ決めておく(たとえば「目標価格に達したら半分売る」など)ことが重要です。
取引所のリスク
長期間にわたって仮想通貨取引所にETHを預けている場合、取引所の倒産やハッキングのリスクを考慮する必要があります。過去にも取引所の破綻によって資産を失った事例は存在します。大きな金額を保有する場合は、ハードウェアウォレットの利用も検討しましょう。
価格変動リスク
イーサリアムを含む暗号資産は、株式や債券と比較してボラティリティ(価格変動率)が非常に大きい資産クラスです。数日で30%以上下落することも珍しくありません。長期的に値上がりしなければ利益は得られないため、投資は必ず余裕資金で行うことが大切です。
イーサリアムを持ってるだけで税金はかかる?
保有しているだけなら税金はかからない
結論として、イーサリアムを購入して保有しているだけでは、税金はかかりません。含み益(評価額が購入額を上回っている状態)があったとしても、売却して利益を確定させない限り課税対象にはなりません。
暗号資産の税金が発生するのは、主に以下のタイミングです。
- 売却して利益が出たとき:ETHを日本円に換金して利益が出た場合
- 他の暗号資産と交換したとき:ETHでビットコインを購入した場合など
- 暗号資産で商品やサービスを購入したとき:決済に使用した時点で損益が確定
つまり、ガチホしているだけであれば確定申告は不要です。ただし、ステーキングやレンディングで報酬を受け取った場合は、その報酬分が課税対象となる点には注意してください。
ステーキング報酬の税金に注意
ステーキングやレンディングで得た報酬は、受け取った時点で「雑所得」として課税対象になります。年間の雑所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。ステーキングで放置しながら収益を得ている方は、年末に報酬の合計額を確認しておくようにしましょう。
イーサリアムの将来性と今後の見通し
機関投資家の参入が加速
イーサリアムの将来性を語るうえで欠かせないのが、機関投資家の参入です。ブラックロックをはじめとする大手資産運用会社がイーサリアムのETF商品を展開しており、ETFや戦略的準備金によって保有されるETHは350億ドルを超えています。
特に注目すべきは、ステーキング機能を備えたETH ETFの登場です。年率3〜4%のステーキング報酬が得られるため、キャッシュフローを重視する機関投資家にとって、ETHが債券的な役割を果たす存在として注目されています。
また、JPモルガン・チェースはビットコインよりもイーサリアムへの需要が高いとするレポートを発表しており、機関投資家からの信頼は着実に高まっています。
技術的なアップグレードの継続
イーサリアムは継続的にネットワークのアップグレードを行っています。過去にはDencunやPectraといったアップグレードが価格上昇のきっかけとなりました。今後も新たなアップグレードが控えており、スケーラビリティとユーザー体験のさらなる向上が期待されています。
レイヤー2技術の進展も目覚ましく、イーサリアムは1日あたり260万件を超えるトランザクションを処理しながらも、ガス代をわずか0.01ドル程度に抑えることに成功しています。こうした技術的な改善は、より多くのユーザーと開発者をイーサリアムのエコシステムに引き付ける好循環を生んでいます。
価格予想と中長期シナリオ
イーサリアムの中長期的な価格予想については、複数のアナリストや機関から様々な見解が出ています。
- 2026年:機関投資家の資金流入が続けば7,000〜9,000ドルに達する可能性も指摘されている
- 2030年:VanEckの分析では基本シナリオで22,000ドル、強気シナリオで154,000ドルに達する可能性がある
- ARK Investのキャシー・ウッドCEOは、2030年までに166,000ドル(約2,500万円)に達する可能性があると予測
もちろん、これらはあくまで予想であり、ネガティブなニュースが続いた場合には大幅な下落の可能性もあります。投資判断はご自身の責任で行い、分散投資を心がけることが大切です。
RWA(現実資産のトークン化)の拡大
イーサリアム上で発行・管理される現実資産(RWA:Real World Assets)は120億ドルを超え、不動産や債券などの伝統的な資産がブロックチェーン上でトークン化される動きが加速しています。これはイーサリアムの利用価値をさらに高め、長期的な需要を支える要因の一つとなっています。
イーサリアムを持ってるだけで増やすための実践ステップ
ステップ1:国内取引所で口座を開設する
まずは金融庁に登録された国内の仮想通貨取引所で口座を開設しましょう。本人確認書類の提出が必要ですが、多くの取引所ではオンラインで手続きが完了し、最短即日で取引を開始できます。
ステップ2:イーサリアムを購入する
口座に日本円を入金したら、ETHを購入します。一度に大きな金額を投じるのではなく、積立購入(ドルコスト平均法)を活用するのがおすすめです。毎月一定額を購入することで、価格変動のリスクを平準化できます。多くの取引所では自動積立機能が用意されています。
ステップ3:ステーキングを設定する
購入したETHをステーキングに回しましょう。多くの国内取引所では、対象通貨を保有しているだけで自動的にステーキングが適用されるサービスを提供しています。特別な手続きが不要で、毎月自動的にステーキング報酬が付与されるため、まさに「持ってるだけ」の状態で収益が発生します。
ステップ4:定期的にポートフォリオを確認する
基本的には放置で問題ありませんが、数ヶ月に一度はポートフォリオの状況を確認することをおすすめします。ステーキング報酬がどの程度貯まっているか、ETHの価格がどう推移しているかを把握しておくことで、今後の方針を立てやすくなります。
よくある質問
イーサリアムは少額からでも保有できる?
はい、イーサリアムは数百円程度の少額から購入可能です。1ETHをまるごと購入する必要はなく、小数点以下の単位で取引できるため、無理のない金額から始められます。
ステーキングにリスクはある?
ステーキング自体にはスラッシング(バリデーターがペナルティを受けるリスク)がありますが、国内取引所のステーキングサービスを利用する場合、取引所がバリデーター運用を行うため、個人ユーザーが直接このリスクを負うことは基本的にありません。ただし、ETH自体の価格下落リスクは常に存在します。
ステーキングとレンディングはどちらがおすすめ?
安全性を重視するならステーキング、より高い利回りを求めるならレンディングがおすすめです。ステーキングはネットワーク参加の対価として報酬を受け取る仕組みであり、比較的リスクが低い傾向があります。レンディングは利率が高い反面、貸出先の信用リスクがあるため、事業者の選定が重要です。
イーサリアムとビットコイン、長期保有するならどっち?
どちらにも一長一短がありますが、イーサリアムはステーキングによるインカムゲインが得られる点でビットコインと差別化されています。ビットコインはPoWのため、保有するだけでは報酬が発生しません。一方、ビットコインはデジタルゴールドとしての地位が確立されており、安定性ではビットコインに軍配が上がる場合もあります。分散投資として両方を保有するのも有効な戦略です。
まとめ
イーサリアムは持っているだけでも、ステーキングやレンディングを活用することで年率2〜8%程度の報酬を得ることが可能です。さらに、イーサリアムのエコシステムは拡大を続けており、機関投資家の参入やRWAのトークン化といった追い風もあるため、長期保有の価値は十分に期待できます。税金面でも、売却しない限り課税されないため、安心してガチホを続けることができます。まずは少額から始めて、ステーキングの設定を行い、じっくりとイーサリアムの成長を見守っていきましょう。
イーサリアムは持ってるだけで稼げる?放置で増やす方法と注意点をまとめました
イーサリアムを持っているだけで利益を得る方法としては、値上がり益を狙う長期保有(ガチホ)、年率2〜4%のステーキング報酬、そしてレンディングによる利息収入の3つがあります。特にステーキングは国内取引所で手軽に始められ、自動で報酬が付与されるため初心者にもおすすめです。一方で、暗号資産の価格変動リスクや取引所リスクも存在するため、余裕資金での投資を心がけ、出口戦略もあらかじめ考えておくことが大切です。イーサリアムの将来性は機関投資家の参入拡大やエコシステムの成長から高く評価されていますので、長期的な視点でコツコツと積み立てながら保有していくのが堅実な戦略と言えるでしょう。



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